さて2017年も今日を入れて残すところ、あと2日。

今年は京都に帰らないので、年内の仕事も終わって、

のんびりやりたい放題。

 

昨日は、ほったらかしだった山用の液燃コンロ、

 MSRウィスパーライト インターナショナル

のチェックとメインテナンス。

 

「ウィスパーライト」は、ホワイトガソリンを使うストーブで、

インターナショナルは、灯油で使う事も可能。

ま、灯油なら世界中のどこでも手に入り易かろう。

という訳で「インターナショナル」。

 

僕は最初から灯油で使いたかったので、これにした。

 

こういうタンク、バーナーの分離型は発売当時、画期的で、

最先端の山岳用ストーブだった。

 

コントロールバルブから若干の燃料漏れがあり、クリーニングで治ったのだが、

一応消耗品のOリングを換えておこうかと、

渋谷のアウトドアショップOD BOXに、これのパーツが、

バラ売りで、あったはずなので、行ってみたら、

なんと店がなくなっており、上下階、周りにもあったアートスポーツ系

のお店も、全部なくなっていた。

調べたところ、アートスポーツ自体が、

今年の五月に自己破産したらしい。

(その後、本店などは営業再開しているもよう。)

 

一応モンベルも覗いてみたが、ここはMSR自体の取り扱いがナシ。

まー、モンベルのショップだからねえ。

仕方なく、東急ハンズで似たようなサイズのOリングを買って帰った。

 

燃料に灯油を使うストーブには、アタシは愛着がありましてね。

岡山の津山の子供時代、父親が作陽音大の若い先生とかに影響されて、

キャンプ道具とか買い込み始めましてね。

その中に、国産の「マナスルストーブ」があった。

こゆやつ。

まあ、見た事ないでしょな。

 

当時まだ今みたいな山用のガスストーブは、一般的ではなく、

高校の山岳部の連中も、液燃のホエブスとか使ってるのを見た事がある。

 

こちらはホワイトガソリン使用の

オプティマス スベア123R。

学生時代に買ったもので、今でも持っている。

 

ちなみにホワイトガソリンは、主成分はナフサで、

ベンジン、ライターオイルもほぼ同じものだ。

 

液燃ストーブは燃料タンクの内圧を上げて、

ノズルに送らなければならないのだが、

ホワイトガソリンなどは気化率が高いので、

本体を手で暖めるなどするだけでも勝手に燃料が噴出する。

灯油は気化率が低いので、そういう訳に行かず、

タンクについたポンプで、タンク内の空気圧を上げる必要がある。

 

ちなみにこの手のストーブの説明書には、

こうやって燃焼ノズルから噴出させた液状の燃料を燃やして、

余熱するように書いてある。スベアには下部のタンクに窪みがあり、

そこにガソリンを貯めて、点火する。

ま、点火と同時に巨大な炎が大量のススと一緒に立ち上りますな。

 

ウィスパーライト インターナショナルには、

バーナー下部の受け皿に灯油を使用する場合用のグラスファイバーの

灯心が付いていて、空気圧で噴出した生灯油に着火する。

これまたススまみれの炎が立ち上るのだが、

ガソリンの気化性の高さから素早く本燃焼に入るスベアと違い、

途中から気化しにくい不完全に気化したガスも一緒に噴出しだすので、

その炎の大きさは、実際、説明書に書いてあるように、

「サッカーボール大になります。」

 

何度かやったが、ホントなのである。

普通の目で見ると、この光景は「予熱ちう。」とは言わない。

「火事」という。あるいは「事故」。

これはまだ序の口。

 

まあ、こういう予熱は現代では、よっぽど人目の無いところでないと、

無理である。てか当然ストーブ自体真っ黒になるし、、、。

 

という訳で、実際には予熱にはアルコールを使う。

父親のマナスルもアルコールで予熱していた。

マナスルストーブのバーナー下部の受け皿には灯心は付いていない。

上記のやり方で、タンクの灯油で予熱せざるを得ない場合は、

ここに、マッチの軸、枯れ枝等を入れよ。と。

まあ昔の人はザックリしてますな。

 

最近は、予熱用のアルコールストーブを作って予熱している。

 

液燃ストーブは点火は厄介なのだが、

燃焼に入ると、自体の発した熱で燃料が気化して噴出。

さらに燃焼。気化。というサイクルが続く。

なんかね。こういうフィードバックシステムが好きなのよね。

ガスだと、噴出したガスが燃えてるだけで。

 

アルコールストーブにもそういう側面はあって、

ま、結局アタシは液体燃料が好きなのか。と。

 

まー、昔はね。明かりもハリケーンランプだったりしたから、

キャンプとは石油臭いものだった。

昨日は、ウィスパーライトをメンテしながら懐かしい匂いをかいでいた。