ニューカデの砂漠でのグイ・ブッシュマンの楽弓とのセッション

ニューカデの砂漠でのグイ・ブッシュマンの楽弓とのセッション。楽弓は原始的な弦楽器で、この楽弓は普段は狩りに使っている弓だそうだ。
太鼓はよく原始的な楽器と思われるが、グイ族ブッシュマンは太鼓を持たない。弓は太鼓より古い楽器かもしれない。ほんの一万年前まで全員狩猟採集生活をしていた人類にとって、弓と比べたら、大きな音を出せ、そして食糧を得る事と直接関係の無い太鼓は相当文明的な発明と言えるだろう。
この楽弓を左手の指で弦を弾き、右手のバチで弦を叩き、顎で弦を押さえたり離したりしながら、歌も歌う。シンプルな楽器ながら、かなり複雑な事をやっている。別の曲では、顎で押さえる場所が二ヶ所あり、拍子は7拍子だった。
太鼓がまだ入った事の無かった音楽世界とのセッションは、とてもワクワクする。ただ、すでに音楽の中に音楽としての太鼓があるので、モノとしての太鼓は必要なかったのかもしれない?そして、もしかして、この1万年の間にうまれたこの世のほとんどのモノが、別に必要なかったのかもしれないな、と思う。

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