“Stevie’s Wanderlust”

2020/01/22
ほんの、たかだか3ヶ月前の話です。
Let me tell you about this gig.

“All in love is fair”
“Stevie’s wanderlust “. 2020/01/22 mooki Obata(vo), Keiji Matsumoto(pf), Takahiro Miyazaki(sax), Vagabond Suzuki(b), Tomo’o Tsuruya(drs)

“スティーヴィーの放浪癖”と銘打(ってしま)ったwこのセッションは- タイトルは意味深なようでそうでも無さそで。当のワンダー氏が聞いたら僕に放浪癖はないよ、I always stay at the same higher place in the land of music。とかなんとな言われそうだけど- その昔たったの19年ほど! 前に今は無き六本木ピットインで1度だけ行ったスティーヴィのカバー・セッション(実際はいくつか丁寧に松本くんのアレンジが施されていた) “Monty-K”に端を発している(随分と遠くの端…すいません) 。でもきっかけはあの時と同じ…ふとした思いつきと、みんなで集まりたい、音を出したい、大好きなスティーヴィーの曲を楽しみたい、ただそれだけ。でもこういうときに、忙しい人たちのスケジュールがぴったり合ったりするもんで。

もう四半世紀になろうかという付き合いの古いmookiについてだいすきなところは語り始めたらキリがない。I love you, sis. この人に出会い、星の数ほどのギグを一緒にやってきたおかげでどれだけの景色を共に眺め、結果なんと豊かな音楽の旅/人生になったことか。でもこの日あらためて何が好きか思ったのは、インスタでもリプライしたんだけど、彼女がバンドを愛しているところ。この人はホントにバンドで歌うことを楽しんでる。あと、インプロ精神とか、ストーリーの描き方とか、色々だけど、ひとつ格別に好きなのは、ボーカルレンジ。バンドのモード設定が独特に収まる。非常にマチュアなシナリオの曲線。

その歌に夫唱婦随の如く寄りそい、ホントにまるでコーラスの人?みたいなSAX吹くのは宮崎くん。この2人は結婚すればいいのに。いや、本人たちも来世はそうするでしょう。それくらい相性がいい。時にはエアーか?ってくらい自然な存在になる。希薄なんじゃないよ。なくてはならないもの。だから、ムーキーバンドには必要不可欠なメンバー。こんなに気配りのできる人を、ほかにあんまり知らない。まあ、とにかくよく周りが見えている。こっちが何かをする、しようとする意図を汲むのではなく、何もしない。あえてやらない、の意図を慮ってくれる。こんなひと、バンドにいたら、たとえ吹いてない時でも、すごいmovementになる。

圭司くんがもしこの世にいなかったら困る人は山ほどいるだろうなぁ。だからぜったいコロナになんか罹らないでください!鼻腔系弱めだから。僕の人生においても、この人のピアノが無かったら実現しなかったソロプロジェクトやバンド、セッションなどもう数え上げたらキリがない。どうかこの先も一緒に、たまにでもいいから音を紡いで行って欲しい。この日スティーヴィーの曲をアレンジしてきてくれたのは”I just called to say I love you”と”Lately”だった。どちらもあとで録音を聞いて、もう少し咀嚼してもう一度演ってみたいと思った。

どんなに忙しくても(どんなにヒマでも?)必ず月に一度は仕事やセッションで会って、それは大概ジロキチだったんだけど一緒に音出してきたバカボンさんともう2ヶ月以上会ってない。最後にあったのもジロキチ45周年。なんか不思議な感覚だ。ご存知の通りSNSどころかPCもアンチ、IT難民なんて言い方はあっちの立ち位置から見た話しで、未だにカーオーディオは当然の如くカセットテープ。ミュージシャンもファンのお客さんもみんな一度は含蓄のある話を聞いたことがある筈だ。元気かなあ。電話してみよう。なんか、家族と離れて会えなくなっちゃったけど、近くにいると思った人がこうして会わずに遠くなると、有り難みが余計にわかりますね。いっぱいワガママとか聞いてもらった兄貴だけど、これからは節制して生きてみようかな。やれるならとっくにできてるから無理か

さてこの日のドラムの私はどうだったか。こん時日使ったドラムセットはジロキチに据え置きの古いYD9000。元々は村上寛さんのだとか?*パールさんすいません。ジロキチで演る時は(それは往々にしてどこのハコでも)その店のタイコに音霊が宿っているもんで、それを使うのがいちばんマジックが起きやすいんですよよ。決して自分の機材下ろして組むのを怠けているわけでわありませんよよよ。SABIANのArtisanとHH(X)がとてもよく馴染むです。いつにも増してバックビートに思い入れが深かったな。個人的にはちょっと父親のことも思い出して叩いてた。(宮崎くんを除いて)メンバーみんな、過去にいちどはリヨンで演ってくれたこともあったからね。レイドバックとmoderateなアプローチを意識してた。でもクリエイティブに。でもハプニングするように。レンジ設定は低めでも、ダイナミックなフローが創れるはずだと、実証したかった。演奏の評価は1度きりの何かじゃない、相対的なモノだと思うし、自分の中では時系列的。客観的に自分のプレイに向き合うには、ジロキチでコンスタントに演奏することが特に必要なんです。
この日のスネアは自分の25周年のときにカスタムメイドして頂いたマスターワークス の13″がメインだった。アウターのデザインは南野晃鳳に書いてもらった虎と鶴の一文字ずつ。気合い入るぜ。大阪も恋しい(泣) あと本来化粧板で使うブビンガを内側に1ply巻いてるんだよ。へへ。企業秘密だったんだけどー。言ってしもた。世界に一つだけの俺モデル。
あともう一台、最近テレビでも出番の多かった、10″の○○○○スネアをマウントタムの位置にセット。これはすいません、ガチでナイショなんで言えません。小口径なのにとにかく激鳴りでパワー半端ないんで、ときに布ミュートでLo-Fiぽく演出。そもそも曲中で、バックビートで背景のカラリングを変えるのが好きです。本来サイドスネアの位置にはコート・ジボワール製のジェンベを。ひょっとしてこの日に皮がいっちまったんだっけ。。2月に入って(ヤヒロ)トモヒロの紹介で巣鴨のショップでメンテ〜皮を新品に交換、チューンナップまでしてもらって!激鳴りになったっていうのに!つぎの使いどきを楽しみにしてたっつーのに!徳(永)さんのRECとかさ!3/14のWananaのライブとかさ!コロナの野郎!!
ジロキチは”木の鳴り”と馴染みがいいんだよー。楽器と床の相性ね。そういう店は少ない。もっきりや(金沢)と桜木町のDolphyぐらいしか思い出せない。札幌の宮越さんの店もウッディでよかったような。小野塚トリオと白鶴山でしか行ったことないけどね。
それとはタイプ違うけどMr.ケリーズ(堂島)と(六本木)アルフィーもドラマーにとってはやりやすくて好きだ。また行きたいなぁ。ライブハウスは山ほどあるけどさ。そういう箱は、たとえなくなってもまた作ればいいなんて、そんな簡単な話じゃないと思うんだよ。音の魂、霊が宿ってるからさ。

長々とつらつら書き連ねてるけどね、要は、とにかく、もっかいやりたいんだ、このセッションを。1月にやった時点で、ぜったい年内にもいちどやりたいと思ったんだ。だから、コレやる場所、ジロキチがなくなってしまっては、万がイチにもそんなことが起きてしまっては困るんだよ!

以上、#ジロキチが恋しい という日記でした。おしまい、または続く〜

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