一昨日の記事ですが、とてもたくさんの方に読んでいただいたようで…ほかのSNSにもたくさんの感想やたくさんの反響をいただいてしまいました。

面白おかしく書き始めたのに恐縮です。大変感謝いたします。

 

 

 

昨日は今週末に迫った「わたてん⭐︎5」のワンマンライブのリハだったのですが、ブログを読んでくれてた「楽器さん」から、

 

「あの人がマニュピさんですよ」

 

「同期走りますよ」

 

ってイジられる刑を受けました。

 

知ってるよ!!

 

 

 


 

さて、前回の記事で、バンドマンから急にサポートミュージシャンに転向した僕は現場の色々に対応できずオロオロしていたわけなのですが、まだまだ続きがあります。

 

 

分からないことだらけでリハーサルが始まる

 

 

楽器のセッティングが終わってリハーサルが始まるわけですが

 

いよいよ、アーティストさんとご対面ですよ。

ワクワクと緊張が入り乱れて、早く一緒に音を出したい!

感動を、アンサンブルを共有したい!!

 

 



・ボーカルがこない


 

 

来ない!

 

えっ??

 

今日来ないの?

 

メインの人?

 

バンドだけ??

 

 

そう、その日は「バンドリハーサル」の日だったんですね。

まず、バンドだけでサウンドを固める作業日が、1〜数日設けられると知りました。

 

ロックバンドのリハーサルの場合、大抵は全員一緒にスタートするでしょうから、ここは大きな違いを感じました。

 

そしていざ楽器隊のみで演奏が始まるわけですが。

 

あれ?

なんか・・・曲が自分の頭に入ってないのか・・・?

なんだろうこの不安な気持ちは?

 

 

そう、歌がないので・・・歌で曲を覚えていると、歌がいない時にめっちゃ戸惑います。

しっかり他のサウンドや曲のサイズに気を配って準備しましょう!

 

そしてどうしても歌が聴きたい時の魔法の言葉があります!

 

 

「マニピュレーター」さんに

 

「ボーカルデータ出してください」

 

って言います

 

 

リピートアフターミー!

 

 

「ボーカルデータ、出してください」

 

 

万事解決です。(以上、同期ものに限る)

 

 

 

同期という点でいうともう一つですが

 

 

・シークエンストラックから何が再生されるの?

 

 

もちろんいただいた音源をライブで再現すべく演奏の準備をしていくんですが。

同期からどんな音が出ているのか、どのパートを自分が演奏すべきなのかの詳細は当日行ってみてからじゃないと分からないことが多かったです。

(明らかにドラムだけなら良いんですけどね。)

 

マニュピレーターさんはリハに向けてステムデータという各楽器のデータを整理して持ってきてくれて、再生します。

 


その時に、例えばドラムであれば、打ち込みサウンドのキックが入ってるのか?

このハイハットっぽいのは生で演奏したほうがいいのか?

クラッシュロールはシークエンスで鳴るのか?

変拍子のところのカウントはどんな感じになってるのか?

 


など、リハ当日に演奏しながら判断するか、マニュピレーターさんと確認を取るかする必要があります。

ドラム以外の楽器の人も、よくマニュピさんと相談しているところを見ます。

 

事前にステムデータをいただける場合もありますが、僕はほとんどないです。

 


 

・カウントの仕方が分からない

 

 

嘘でしょ??

 

って思うと思うんですけど。

曲が始まる時にドラマーがカウントを出しますよね?

ドラマーがカウントを出せなかったら他に何が??的な感じだと思うんですが。

 

バンド時代のカウントってほぼ全てハイハットオープンをフルスイングで

 

「シャーーーン!シャーーーン!シャーーーン!シャーーーン!!」

 

みたいな感じで出してたんですよ。

爆音の中だとそうじゃないと聞こえないので。


 

なので、一曲目が始まる時に、元気一杯

 

「シャーーーン!シャーーーン!シャーーーン!シャーーーン!!」

 

ってやったら、

 

みんな「いや、いや、ちょっと待って」

 

みたいな感じになって、「うるさいです」みたいになりました。

 

 

ちーーん

 

 

真面目な話、音量のことを抜きにしても、ハイハットオープンのカウントって音の立ち上がりも見えづらく、他の楽器の人も弾きづらいだろうなあと、今であれば思います。

 

何を書きたいかというと、カウントから神経研ぎ澄まして音楽する必要があることを学びました。

どんなカウントで曲を始めるのがふさわしいか?考えるきっかけをいただきました。

 

 

 

・曲の締め方が分からない

 

 

さて、もう何もできないポンコツ状態になってきましたが、結構悩んだのが曲の締め方です。

曲の最後にかき回し(じゃーーーんじゃんじゃんじゃんじゃん・・・!!みたいに盛り上げるやつ)があって、ドラマーがタイミングを見計らって締めるという、一般的に見るとドラマーの一番気持ちいい瞬間なのですが、どんなアクションをしたらみんなが揃ってくれるのか、急に分からなくなったんです。

 


なぜか??

 

 

今までバンド時代は自分が仕切って曲を終わらせてたと思ってたんですが・・・

 

実は、家族のような俺のことを知り尽くしたバンドメンバーたちが俺に合わせてくれてたんだ、と気づいたんです。

 

毎回決まったような流れで締めに移る俺の動きにみんなが合わせてくれてたんだ!!

 

そう思ってからは、もうわたわたし始めて、よくわかんない動きになっていました。

 

 

それと、ロックバンドの曲の終わりって結構かき回して終わることが多いんです。

なので、あれ?なんかかき回さない普通の終わり方もよくわかんなくなってきたぞ・・・?ってなって、

もう考え過ぎてしまって、なんだかよく分からないところまで来ていました。

 

 

で、ミュージシャンが合わせられなかったら、アーティストさんとは合うはずもないので。

自分が合図出すパターンとか、アーティストさんから合図が出るパターンとか。

 

最終的に「アーティストさんから目を離さずによく見る」っていうすごく普通の方法で解決しました。

 

おすすめです。(?)

 

 

 

・リハーサルの進行がわからない

 

 

バンドって、みんなで集まって、セッティングして音出しして、じゃあやるか!ってなって曲をみんなで頭からつるっと合わせて終わりっていう感じが多いかな?(違ったらすみません)と思います。

 

 

アーティストさんのリハだと、ほぼ必ずバンマスと言われるリーダーがいて、その人がサウンドの方向性やリハの進行(舞監さんがやる場合もあるけどバンドリハだとだいたいバンマス進行)をしてくださいます。

 

だいたいのセッティングができたら各楽器の単音チェックして、モニター(返し)のチェックでワンコーラスくらい曲をやってもう一回チェックして頭から曲を触って・・・とか、アーティストさんが入られてからもまあある程度定番で決まったリハーサル進行の流れが必ずあるんですが・・・

 

それがわかってないもんだから、次に何が行われるかわからない、いつ曲が始まるかわからない、席から離れられない、トイレにすら行けない・・・みたいな感じでめちゃくちゃ気を張り続けたのを覚えてます。

 

普通なら、次あれやって、これやって、何曲くらいやって何時くらいに休憩になるかなあ、明日はここから再開かなあとか全員がなんとなく逆算しながらやっているかと思いますが・・・慣れるまでは本当にドキドキしてました。

 

 

 

・請求書の書き方がわからない

 

 

最終的な清算の際の、これ本当に難しかったです。

 

源泉徴収

復興支援特別所得税

並び

消費税

 

 

この辺りがキーワードになってくるかと思います。

あまり無責任に適当なこと書けないので、その道のプロに聞いてください笑

 

請求先によってもルールが違ったりするので、初めてのお取引で、先方から額の提示がない場合は一回確認するようにしています。

請求書を送るタイミングは、先方から日付の記載の指定がある場合はそれに従って記載したのち、すぐに送って問題ないと思います。

 

 

 

信頼の上で成り立っている

 

 

色んなことを書かせてもらいましたが・・・たくさんのことが「知っている前提」で進行していきました。

でもそれって、周りの人からの「そんなことも知らないの?」っていうプレッシャーに感じる必要ないんだ、と割り切った瞬間もありました。

 

だって相手からしたら信頼してくれている上で、「これは知ってるかもしれないしわざわざ説明しなくてもいいかな?」って思ってるかもしれないですもんね。

だから分かんないことは聞けばいいし、いざ聞けばみんな快く教えてくれました。

 

先輩や周りのみなさんのアドバイスに愛をたくさんもらったので、途中で諦めずに続けてこれたんだろうなあと心から思ってます。

 

自分を信頼して、「この人ならできる」と思って任せてくれた仕事なんだと思うと、期待を裏切らないように責任感を持って仕事に取り組む前向きな気持ちが湧いてきます。

 

僕の場合みんなよりサポートミュージシャン業界のスタートが遅かったんで、みんながこれくらいでやるんだろうなあ。と思われる準備を念には念を入れて3倍くらいの気持ちでやっていました。

最初は丁寧にやって、削れる作業を削っていったら、どんどん効率的に進められるようになってきました。

そこからは自分のルーティーンができて、資料がギリギリに届くような現場でも焦らずに進められるようになりました。

 

 

 

書いてたら発見があった

 

 

こうやって書いていると、少し大げさに書いていることもあって、ほんとふざけたこと書いてるなあなんて思ってますが・・・

環境が変わったことによって色々新しい考え方、捉え方が芽生えました。

 

色々思い巡らせるうちに、そうか、ここは今でももっといいやり方探ってるな、とか、こういう場面はもう一度見直してみようとか新しい発見がありました。

文章にしてみるということは無駄じゃないなと感じました。

 

 

まだまだ書きたいことたくさんありますが、今日はこの辺で。

また続くかもしれないし・・・期待せずお待ちいただければと思います!

長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。