今日はとにかく、夏のドラム発表会用の譜面を書きまくっている。
毎年、発表会の生徒用譜面を大体80曲分くらいずつ制作してる。

これはドラムを教え始めてから15年間欠かさず行っていることであり、ドラマーとしての自分の耳や読譜力を作り上げてきたも大事な作業でもある。

発表会はなるべく希望曲を選曲してもらうのだが、参加者の選曲は大体5タイプに分かれて、

1.ドラムを始めたばかりなので極力簡単な選曲、譜面も簡単にする人

2.やりたい曲があるけど難しいので簡単に書いて欲しい人

3.実力も伴ってきてもっと難しくしても大丈夫だけど、自信がないので完コピより簡単に書いて欲しいと言う人

4.実力もあり難しい曲に挑戦したいので、完コピの譜面が欲しいと言う人

5.実力があやふやで出来るかどうか分かんないけど、とにかく譜面は完コピで書いておいて欲しいと言う人

まあ大体こんなところじゃないかと思う。
ここで言う完コピ譜面とはバンドスコアの様な万人に向けた譜面ではなく、その生徒を「完コピへと導くための譜面」である。

レッスンの方向性を示すための譜面であるので、④の様な人にはとても効果を上げる教材である。
レッスンはもちろん、自宅学習で予習復習その生徒にとって出来るであろうというレベルの書き方をしているからだ。譜面、生徒の自力、講師の指導の均衡が取れるということ。

しかし稀に、⑤の様な人がいて、完コピの譜面を渡しても読まず(読もうとせず)なんとなくの耳コピで自分流に仕上げる。

こうなるとレッスンもクソもなくて、逆に譜面が完コピであることでめちゃくちゃ使いづらい教材へと成り下がってしまう。

リライトすることも出来ず、ただの置物状態になってしまう。
これだと、市販のバンドスコアを買って渡した方が早い(しないけど)

これって、おかわりしたのに残されちゃったごはんの虚しさに似ている。こっちも頑張って書くからちゃんと完食(の努力)してくれ。


という自分の意見はさておき、前述の様にレッスン用の譜面というのは僕にとってめちゃくちゃ大事な教材である。

正直、時間がかかるので「ドラムだし譜面なくてもレッスンできんじゃね?」って考えたファッキン若人時代もあったが、1回や2回はレッスンできるけど継続レッスンは絶対にできない!

特に発表会曲はできない。
なので、僕のとこに習いにきた方には必ず譜面を読んでもらっている。
読めない状態でくる人の方が多いが、読める様になる。譜面で悩んでるドラマーは相談して頂きたく思う。

昨日、小学生の子どもの体験レッスンがあったので、新しいアプローチを試した。
最近子どものレッスンにはボディパーカッションを取り入れているが、経験ゼロの子にボディパーカッションからドラムを導入してもらおうと考えた。

ドラム演奏はグルーヴ(ビートの感覚)とフィジカル(手足の動き、四肢の独立)で成り立っている。
とにかく最初はフィジカルに目が行きがちだが、とにかくゼロの状態からグルーヴに振り切ってみたら、これがなかなかハマって、その後フィジカルを導入する事でリズムの安定が得られた。

このアプローチはこれからもブラッシュアップしながら試していきたいと思う。
心技体。序破急。
物事の習得は神秘だと感じる毎日です。