間が空いてしまいました。失礼しました。

ドラマーとして同期音源(シークエンス)と共存する為に
ドラマーとして同期音源(シークエンス)と共存する為に その2

 

ドラマーとシークエンスとの関係をお話ししてまいりました。

自分が考える同期演奏現場の4タイプ

 

1. ドラマー、バンドメンバー、ボーカリストの全員が同期(クリック)を聞いている

 

2. ドラマー、バンドメンバーはクリックを聞いているがボーカリストは聞いていない。

 

3. ドラマーだけがクリックを聞いていて、他のメンバーは聞いていない。

 

4. ドラマー含め全員がクリックを聞いていない

 

前回までで、ドラマーが感じるテンポ感とバンド全体が感じるタイム感が違うということをお話ししました。

では具体的にどういう状態なのか?

 

残った2のパターンで考えていきます。

ドラマー、バンドメンバーはクリックを聞いているがボーカリストは聞いていない。

 

つまりボーカルは完全にバンドの音を頼りながら歌っている状態です。

この場合インイヤーモニターを使用していないケースも多いです。

 

ここで、リズムを司るドラマーが一瞬ハシり(早くなり)タイムをあらぬ方向に引っ張ってしまったとします。

 

この瞬間の三者の関係ですが

 

・クリック(絶対的存在)から見るとドラムが速く、ボーカルはジャスト位置にいる

・ドラムから見るとクリックと歌より前(速い)位置にずれてしまっている

・ボーカルから見るとドラムより遅い位置にずれてしまっている

 

ということになります。

ボーカルだけ、座標なく相対的に自分の位置感覚を把握しなければいけません。

 

ドラマーはリズムをクリック方向へ戻そうと少し遅らせて叩きます。

ボーカルは歌をドラム方向へ寄せようとリズムを早めます。

 

文章だとわかりづらいので絵を書きました。

 

こんな関係ができあがてしまうと、アンサンブルがガタガタに聞こえてしまいます。

 

とはいえドラマーも人間なので常に正確に演奏できるわけではありません。

なので、緩やかに戻します。

ここに帰ってほしいという点を目指して、タイムを発していきます。

 

 

このクリックに対する上下の波が、人間の持つグルーヴだと考えています。

 

でもちょっと待ってくださいよ!

そんなことしたらクリックとずれてて、聞いてる人が気持ち悪いじゃないですか!!

と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、、

安心してください。履いてますよ。

間違えました。とにかく急な安村で失礼いたしました。

 

お客さんはクリック聞いてないです。

当たり前なことのようなのですが、これが大事なんです。

お客さんはテンポを聞いているのではなくタイムを聞いているんです。

常に相対的なのです。

 

点1から点2の感覚を予測しながら聞いているのです。

そこに、事情を理解してくれないクリック先輩を混ぜるからおかしなことになるのです。

 

そして、演奏していて「今自分なんかずれたけどみんなしっかりついてきてくれるなあ・・・あ!全員クリック聞いてるんだった!」とか

「ですよね、ですよね、、クリックないから分からないですよね、すみません(土下座!)」みたいな感じで演奏してるんで、誰がどのように同期聞いているか把握しておくことはめちゃくちゃ大事、という最初の話に戻ります。

 

どの状況かによってフレーズを変えることもよくあるので、事前に判ってるような場合はとても安心できますし、当日までわからない場合はそれまでの自分の経験を武器に対応を変えていく必要があります。

全員分クリックある!と思ってて自分しかなかった時は脳内で自分作戦会議が行われます。(ここをガイド出してて次のフレーズ間に合うか!?)とか・・・

 

ということで終了です。(急な終了)

 

長くなりましたが最後まで読んでいただきまして本当にありがとうございました。

 

あとよく質問を受けるのは

「フィルインで早くなったりズレちゃうんですけど」

っていうことなのですが、フィルインの中にもバックビートが存在するので、それを音楽のタイム間に合わせて演奏してあげると安定すると思います。

 

それではまた!!