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【イベント】「Drums Show 2023」でもお披露目!新鋭ブランド特集!-ドラマーズ・パラダイス2023 in 大阪夏の陣-

Drums Show 2023 で初お披露目ブランドあり!新鋭ブランド特集!

昨年開催されました「ドラマーズ・パラダイス2023 in 大阪夏の陣」を深掘りする連載企画。

前回はメーカーブースレポートをお届けしましたが、ご覧いただけましたでしょうか?

 

今回のテーマは「Drums Show 2023」でもお披露目となった新鋭ブランド特集です。

Made in Japan ブランドから有名海外ブランドまで「今熱い」ブランドをご紹介しますよ!

どれも個性が発揮されていて特徴的なブランドとなっています。

会場の模様とともに魅力をお伝えいたします。

 

それではスタートです!

M drums

ブランド紹介

一級建築士でありながらジャズドラマーとして精力的にライブ活動を行っている堀内氏による日本製ブランド。

一般的なプライウッド(合板)でなく無垢の木材にこだわり、究極のドラムをテーマに完全受注生産にて製作しています。

 

理想的なドラムシェルは「単一の材にストレスをかけず成形されたくり抜きシェルや単板シェルである」をテーマに製作。

KURINUKIシリーズに採用されている「レインフォースメントリブ工法」や、BLOCKシリーズに採用されている「ブロックソリッド工法」はその一つの回答です。

 

「レインフォースメントリブ工法」では、単板シェルの弱点だった「強度を保たせるための厚み」を極限まで薄く仕上げる事に成功。

また「ブロックソリッド工法」では木材に一切ストレスのないシェル成形をなしえています。

ブース紹介

今回は製作者の堀内さんにお話をお伺いする事ができました。

「木に携わっていた者として死ぬまでにはドラムを作ってみたい」という想いをお持ちで、特に「単板くり抜き」シェルに拘ったとの事。

 

通常、単板くり抜きシェルだと強度を出すためにシェルが分厚くなってしまう・・・分厚いシェルだと音がかたい・音がつまっている・・・という課題に対し、シェルを薄くしながらも強度や見た目を追求し思いついたのが「レインフォースメントリブ工法」。

 

また、ブロックを組み合わせてシェルを成形する方法は以前からありましたが、基本24ブロック程度になってしまう・・・このブロック数を少なくすれば単板のような響きが得られるのではないか、と考え「ブロックソリッド工法」を発案したそうです。

 

どちらも「木」に触れてこられた方ならではの発想と想いではないでしょうか?

ブースに展示されていたドラムセットも非常に良く響いていました!

商品紹介

欅”Keyaki" 14"×5"

こちらはKURINUKIシリーズ。

まず感じたのが「このサイズでボリューム感が非常に高い」点。

反応・ヌケも良く適度にしまりの良いサウンドで魅力的なスネアドラムでした!

黒柿 14"×5"

こちらはBLOCKシリーズ。

やはりボリューム感と反応の良さは必聴の価値あり!のスネアドラムでした。

BONNEY DRUM JAPAN

ブランド紹介

小口径ドラムキット「JAM」が原点のドラムブランド。

間伐材の少し硬い部位を厳選したアメリカ・メイプル素材を採用、独自の製法により独特の太くウェット感のあるドラムで永く不動の人気を誇るモデルです。

 

また、ジャズドラマー”石若駿”氏プロデュースモデル「”Bop”Jazz drums」は非常に人気が高く、なかなか手に入らない商品となっています。

 

1つ1つのパーツやアクセサリー、デザインまで手掛けるこだわりのある日本製ブランドです。

ブース紹介

今回、代表の落合さんにお話を伺う事ができました。

小口径だと思っていましたが落合さんいわく「私には小口径だとは思ってなくベストサイズだと考えている」との事。

全てを完全ハンドメイドで製作しているので、大量生産ができず年間30~50セットが限度の中で、その年の材によってサイズ感を変えているそうです。

 

また石若駿さんとは大学生の時に一緒にドラムを練り上げて製作したとの事。

今でも非常に人気の高いモデルとなっております。

こういった商品もご自身でデザイン~製作されているそうです。

こちらも落合さんがデザインされたものになります。

商品紹介

今回、ドラパラのために用意された石若駿さんの最新プロデュースドラムキット。

25台限定商品となっていました。

今年の販売はこれが最後と仰っていました。

riddim

ブランド紹介

ドラム・レンタル、チューニング、リペア、カスタマイズなど国内外のドラマーをサポートしているドラムカンパニー「NASH」で経験を積まれた伊藤直樹氏が2014年に設立したブランド。

音のイメージを具現化すべくスペックを絞り込み、確かな技術でスネアドラム及びドラムキットを製作するドラム工房です。

 

シンプルに・・・ナチュラルに・・・

シェルマテリアルの特色を最大限に活かせるよう・・・

工業製品ではなく「楽器」であるように・・・

 

ドラマー・パーカッショニストである伊藤さんの感覚に技術者サイドの確かな理論があわさったブランドとなっています。

ブース紹介

伊藤さんにお話をお伺いする事ができました。

 

riddimさんでは、スネアドラムで良くみかける「5インチ」「6.5インチ」ではなく「5.75インチ」など独特な深さを持ったスネアドラムを製作されていたので、その点をお伺いしてみました。

 

5.75インチのスネアドラムは昔SONOR等でも発売しており、そこに意味があるのではないかと思われたのが発端。

5インチのようなヌケの良さを持ちながら、6.5インチのようなローピッチ・深みを出す・・・その両方の良さがこの5.75インチにあると仰っておられました。

どうしてもローピッチにしてしまうとヌケが悪くなってしまうので、深さを浅くしてヌケを確保しつつローピッチも出せるスネアドラム製作を行っているとの事でした。

 

やはりインチの違いには非常に深い意味があったんですね!

商品紹介

#21. Cast Copper 14"×5.75"

今回、新作のコパースネアが展示されていました!

ブロンズよりはダークな印象を持ちましたが、非常にヌケが良く暗すぎない非常に良いサウンドが魅力的でした。

#20. Cast Bronze 14"×6"

さすがブロンズ&深胴!

重厚感のあるサウンドは特徴的でした。

音のまとまりも良く、ヌケの良さはやはり魅力的ですね!

emjmod×riddim Maple 10ply/16"×4" Single Head Bass Drum

ブースで1番目を惹いたのがコレ!

emjmod/延命寺氏のアイデアをriddimが具現化したコラボモデルです。

ドラムペダルを内側のシェルに装着しヘッドの裏側を叩くという画期的な構造で、シングルヘッドながら充分な低音が出ていました!

NATAL

創設者アラン・シャープが1965年ロンドンで設立したブランド。

自身のアイデアを元にハイクオリティなパーカッション製作からスタートしました。

特に、世界で初めてファイバーグラスを採用したコンガは人気を博しました。

 

2010年にギターアンプ等で有名なMarshall社傘下に加わり、パーカッションラインナップに加えMarshall社プロデュースの本格的なドラムキットをラインナップしています。

商品紹介

Arcadia Acrylic Drum Kit/Snare Drum

Marshall社でデザイン・設計されたNATAL人気シリーズ「アルカディア・アクリル」。

アクリルならではのタイトなサウンド・ボリューム感に圧倒されながらも非常に音のまとまりの良さを感じました。

非常にしっかりと鳴るドラムキットなので、アクリルドラム入門機種としても最適ですよ!

Walnut Originals Drum Kit

NATALのフラッグシップシリーズ「Walnut Originals」もありました!

今回展示されていたモデルは小口径でしたが、小口径とは思えないボリューム感。

音のまとまりが良く、特にフロアタム・バスドラムの音が魅力的に感じました。

音ヌケの良さ・マイクのりの良さからプロにも絶賛されているモデルです!

Beaded Hammered Steel Snare Drum

シェルの真ん中のみハンマードされている特徴的なスネアドラム。

非常にヌケが良くかつ分厚いサウンド!

金属シェル特有の嫌な残響音も無く、ノーミュートでもOK。

真ん中に施されたハンマード加工により少し柔らかなサウンドがプラスされた魅力的なスネアドラムでした。

次回の記事は2/7(水)に公開!ドラパラ注目ブランド特集をお届けします!

いかがでしたでしょうか?

「Drums Show 2023」でもお披露目となった新鋭ブランド、それぞれに個性があり「ドラム」の深さを知った心地がします。

取材させていただきました皆様、本当にありがとうございました。

貴重なお話をお伺い出来ました。

 

次回は、ドラパラで注目したブランドを特集したいと思います。

 

次回もお楽しみに!

「ドラマーズ・パラダイス2023 in 大阪夏の陣」連載企画公開中!

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